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【読書】ビジネス・インサイト

経営者は跳ばなければならない!

ビジネス・インサイト―創造の知とは何か (岩波新書)ビジネス・インサイト―創造の知とは何か (岩波新書)
(2009/04/21)
石井 淳蔵

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【目次】

序章 経営者は跳ばなければならない
第1章 実証主義の経営を検証する
第2章 ビジネス・インサイトとは何か
第3章 知の隠れた力tacit knowing
第4章 ビジネス・インサイトをケースで学ぶ
第5章 ケース・リサーチの可能性
第6章 経営における偶有性


【どんな本?】

 自分たちが活動するドメインの中で改良製品を作っていくことを、松下では「強み伝い」というそうだ。このやり方に経営者は必要なく、管理者がいれば十分で、強み伝いをやっているうちに、どんどん斜陽産業になっていってしまうという。

 そのため、強み伝いをするのではなく、ビジネス・インサイト(未来を見通す力)によって「跳ぶ」ことで、長期での企業成長を可能にすることができる。そして、それこそが経営者の役割だというのが本書の主張である。

 人には、もともと、種々の知識、情報、課題を総合的に勘案しながら、「将来を見通していく力」、つまり、ビジネス・インサイトが備わっていると述べられているが、副題に「創造の知とは何か」とある通り、知はなかなか言葉では伝えることが難しいものである。

 本書では、言葉で伝えるのが難しい知を学ぶための手段として、ケース教育を挙げ、その可能性についても言及されている。このあたりは、ケースを使って勉強している方たちにも是非読んでいただきたいところだ。

 私は、実証的経営、いわゆる既存の戦略論や論理的思考に対して、ある問題意識を持っている。それは、論理的に正しい戦略は、裏を返せば、正しくロジックをつなげていきさえすれば、誰もが同じ戦略になってしまうのではないかというものである。
 (もちろん、ロジックをつなげる、ということ自体が難しいことではある。)

 久しぶりに学究的な書籍を読んだので、すべてを理解し切れたかどうかはわからないが、本書を読んで、少なくとも論理的思考だけでは「跳ぶ」ことはできないのではないかと改めて感じた。

最後に一つ、心に刺さった言葉を挙げたい。

トーヨーサッシの創業者である潮田健次郎氏の言葉。

「学者は経営を普遍的に話すから、私にとって応用が利きやすい。」

どちらかと言えば、普通の人は、「学者の話は単なる理屈で、うちの会社には当てはまらない。」と思ってしまいがちである。この姿勢は、見習いたいと思う。

【心に残った言葉/キーフレーズは?】

・物理法則は、普遍の唯一無二の法則である。だが、社会の法則は、条件が違えば違った結果を導き出す。
・「正解を求める」姿勢は、すでにことが終わった時点から眺める姿勢につながってしまう。
・私たちの言葉は、言葉で伝えることのできないものを、つねに後に残してしまう。

【行動計画!】

・当事者意識を持ってケースを学ぶ。「対象に棲み込む」
・「正解はなにか」と考えることをやめる。

ビジネススクール在学中の方、進学を考えている方にも強くオススメします。

ビジネス・インサイト―創造の知とは何か (岩波新書)ビジネス・インサイト―創造の知とは何か (岩波新書)
(2009/04/21)
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  1. 2011/06/30(木) 12:48:35|
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